派遣先企業でよくある相談例

派遣会社から説明や提案を受けたものの、自社としての対応方針を決めにくい場面や、派遣社員の受け入れ・活用で判断に迷いやすい場面について、派遣先企業として確認したい事項と判断材料をQ&A形式で整理しています。

相談例一覧

派遣社員の受け入れ前準備と職場見学

派遣社員の受け入れ後の運用・実務対応

派遣契約の更新・終了・交代に関する判断

派遣料金の改定・活用方針

※掲載している相談例は、一般的な相談場面をもとに整理したものであり、個別事案の結論を示すものではありません。実際の対応は、契約内容・就業条件・運用状況などを確認したうえで検討する必要があります。

派遣社員の受け入れ前準備と職場見学

A. 今回依頼したい業務内容、必要なスキル、就業条件などを整理したうえで、その内容を得意としている派遣会社を候補にすることが大切です。加えて、取引中の派遣会社の最近の紹介実績や就業開始後のフォロー状況、営業担当者の対応なども判断材料にするとよいでしょう。

また、依頼先を選定することが難しい場合は、まず数社に依頼し、一定期間内に紹介がない場合は追加で別の派遣会社に依頼するなど、段階的に進める方法もあります。

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Q. 職場見学で確認してよい内容と控えるべき内容が分からず、困っている

職場見学の場面で、就業予定者にどこまで確認してよいのか分からず困っています。

住所や年齢、家族構成、これまでの勤務先名、退職理由などは、派遣労働者を特定することを目的とする行為と受け取られる可能性があるため控えた方がよいと聞いたことがありますが、実際の場面ではどのように対応すればよいでしょうか。

A. 住所、年齢、家族構成などの個人情報や、今回の業務と直接関係しない過去の勤務先名・退職理由などについては、派遣労働者を特定することを目的とする行為と受け取られるおそれがあるため、確認を控えることが望ましいといえます。

また、「あなたを採用します」「ぜひ来てください」「就業してもらえますか」など、派遣先企業が就業予定者を選んだと受け取られかねない発言にも注意が必要です。

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Q. 過去に派遣社員を受け入れた際にトラブルがあり、再び活用すべきか悩んでいる

社員の残業時間が増加傾向にあるため、派遣社員の受け入れによって残業時間を削減できないか検討しています。

一方、数年前に派遣社員を受け入れた際、業務とのミスマッチからトラブルに発展した経緯があり、一部の社員が派遣社員の受け入れに苦手意識を持っています。再び派遣社員を活用すべきか悩んでいます。

A. 過去の経験だけで判断するのではなく、業務内容、必要なスキル、受け入れ体制などを整理したうえで、派遣社員を活用するべきかどうかを判断するとよいでしょう。

過去にトラブルがあった場合でも、当時の原因が今回の受け入れにも当てはまるとは限りません。数年前のトラブルが、どのポジションで、どのような業務で、どのような経緯で発生したのかを振り返り、今回、派遣社員に任せようとしている業務と類似しているかを確認することが大切です。

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派遣社員の受け入れ後の運用・実務対応

Q. 業務内容について、派遣先企業・派遣会社・派遣社員の間で認識の相違が起きており、対応方法に悩んでいる

派遣社員が担当する予定だった業務について、派遣社員本人に依頼したところ、「この業務があるとは聞いていない」と対応を断られました。派遣会社に確認したところ、派遣会社側でも明確な記録は残っておらず、確認できる文書や資料などがあれば共有してほしいとの話でした。

派遣会社に依頼する際や職場見学の場面で説明した記憶はありますが、口頭のみであったため、確認できる記録は残っていません。どのように対応すればよいでしょうか。

A. まず、労働者派遣個別契約書、派遣会社に依頼した際のメールや資料、業務内容を共有した記録などを確認し、該当業務が今回の契約内容や依頼内容に含まれているかを整理することが重要です。

確認した結果、該当業務が契約内容や依頼内容に含まれると判断できる場合は、派遣会社に対してそう判断できる理由や、該当業務を担当してもらう必要性を改めて説明し、派遣会社から派遣社員本人に説明してもらう形が現実的です。

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Q. 指揮命令者以外から指示が出ており、現場運用を見直したい

派遣社員への業務指示について、指揮命令者から指示を出すよう受け入れ部署に何度か周知しているのですが、指揮命令者が不在時や業務内容によっては別の社員が指示を出している状況であることが分かりました。そのため、運用方法を見直したいと考えています。

A. 指揮命令者を複数名とする運用も可能ですが、指示系統が混乱しないよう、誰がどの場面で指示を行うのかを明確にすることが重要です。個別契約書の記載と実際の運用との間でずれが生じないよう、派遣会社とも共有したうえで運用方法を見直すとよいでしょう。

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Q. 派遣社員から直接相談を受けたが、派遣先企業としてどこまで対応すべきか

就業中の派遣社員から相談したいとの申し出があり、業務に関する内容だと思って話を聞いたところ、業務に関する相談に加え、給与面など待遇に関する話もありました。業務に関する相談には対応してよいと思いますが、待遇面についてはどう対応すればよいでしょうか。

A. まず、業務に関する内容については、派遣先企業として事実関係を確認し、必要に応じて対応することになります。

一方で、賃金や雇用契約などの雇用主である派遣会社が確認・対応すべき内容については、派遣先企業が安易に回答や約束をせず、派遣会社に連携するようにしましょう。

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自社の状況に近い相談例がある場合は、現在の状況を伺ったうえで確認事項と対応方針を整理します。

派遣契約の更新・終了・交代に関する判断

Q. 現場ではスキル不足を感じているが、派遣会社から契約更新を打診された

就業中の派遣社員について、受け入れ部署から担当業務に必要なスキルが不足しているため、次回の契約更新は見送る方向で進めたいと話がありました。派遣会社にその旨を伝えたところ、「経験を重ねることで改善される可能性があるため、更新してほしい」と提案を受けました。どのように判断すればよいでしょうか。

A. 契約更新を見送る理由が受け入れ部署の印象や感覚に基づいた判断ではなく、業務の遂行状況、具体的に必要なスキルと使用場面、勤務状況などを客観的に把握したうえでの判断であるかを整理することが大切です。

また、派遣会社から改善の見込みがあると提案を受けた場合は、更新を提案する具体的な根拠があるのかを確認することも大切です。確認のうえで、受け入れ部署の関係者を含めて検討するとよいでしょう。

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Q. 派遣契約の更新・終了の判断基準をどのように設けるべきか悩んでいる

就業中の派遣社員について、派遣契約を更新するか、契約期間満了で終了するかを判断するための基準を設けるべきか悩んでいます。

現状は受け入れ部署に判断を任せていますが、予算管理や費用対効果の分析を考えると、受け入れ部署だけで判断するのではなく、人事部門なども交えて検討した方がよいのではないかと考えています。どのように判断基準を整理すればよいでしょうか。

A. 判断基準を設ける場合は受け入れ部署と人事部門との間で、どのような場合に契約を更新するのか、どのような場合に終了を検討するのかを事前にすり合わせておくことが重要です。業務での必要性、スキルや勤務状況、現場への貢献度、費用対効果、今後の人員計画などを整理したうえで、関係者が納得できる判断基準を設けるとよいでしょう。

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Q. 派遣社員の交代を要請したいが、派遣会社にどう伝えるべきか

就業中の派遣社員について、受け入れ部署から、契約期間中ではあるものの、別の派遣社員と交代してほしいと相談が入りました。理由を確認したところ、担当業務に必要なスキルと派遣社員のスキルに差があり、想定していた水準で業務を進めることが難しい状況とのことでした。どのように対応すればよいでしょうか。

A. 契約期間中に派遣社員の交代を求める場合は、派遣会社側でも事情の確認や調整が必要になるため、理由をできるだけ具体的に整理して伝えることが重要です。

たとえば、受け入れ部署から「スキルが不足している」と相談を受けたことを理由とした場合、派遣会社側も状況を判断しづらい場合があります。どの業務に対して、どの程度のスキルが不足しているのか、業務にどのような支障が出ているのかについて、客観的な事実を整理しておくとよいでしょう。

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派遣料金の改定・活用方針

Q. 派遣会社から派遣料金の値上げを提示されたが、妥当性を判断できない

派遣会社から、次回の契約更新にあたり派遣料金を値上げしたいという相談を受けました。理由を確認したところ、社会的な賃上げ傾向への対応、社会保険料率の改定、人材市場の変化などが理由とのことでした。

派遣会社の説明は理解できる一方で、依頼している業務内容に変更がない中で、値上げを受け入れるべきか判断に迷っています。どのように対応すべきでしょうか。

A. まず、派遣会社に値上げ理由と金額の算定根拠を確認します。社会的な賃上げ傾向や社会保険料率の変化だけでなく、対象職種の採用難易度、現在の派遣社員の就業状況、業務範囲、代替人材を確保できる可能性なども判断材料になります。

そのうえで、提示額を受け入れる、金額や実施時期を協議する、業務内容や契約条件を見直す、契約更新を見送るといった選択肢を検討するとよいでしょう。

関連コラム:派遣料金の値上げ交渉を受けたときに派遣先企業が確認したいこと

Q. 派遣会社とのやりとりを部署任せにせず、一元的に担う担当者を配置すべきか

現在、派遣社員の運用について、派遣会社への依頼から契約更新の判断に至るまで、受け入れを希望する部署がそれぞれ対応する体制を取っています。

今後の派遣社員の運用体制の見直しを考えており、部署ごとに対応している現在の体制から、派遣会社との対応を一元的に担う社員(以下、窓口担当者)を配置する体制に見直した方がよいのではないか、との意見が出てきました。どのように考えればよいでしょうか。

A. 部署ごとの対応を継続するか、窓口担当者による一元的な対応に切り替えるかの二択ではなく、一元的に対応・管理した方がよい内容と、受け入れ部署が直接関与した方がよい内容を整理したうえで、役割を分担するなど柔軟な運用を行うことが望ましいでしょう。

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自社の状況に近い相談例がある場合や、派遣会社の説明・提案を踏まえて自社の対応方針を整理したい場合は、ご相談ください。