
派遣会社とのやりとりにおける認識のズレを防ぐには?
派遣先企業が確認したいポイント
はじめに
「派遣会社の担当営業のAさんから聞いた内容が、現場責任者のBさんには違う内容で伝わっている」派遣会社とのやりとりを行った後に、このような違和感を感じたことはないでしょうか。小さな認識のズレであったとしても、そのままにしておくとトラブルに発展することがあります。
派遣先企業(以降、派遣先)と派遣会社は、稼働中の派遣社員に関する連絡や調整を定期的に行います。その際のやりとりの方法が電話のみでやりとりする場合や、複数の関係者が介在する場合は、各自の認識にズレが生じやすくなります。特に派遣社員の勤怠や就業に関連する内容の場合「~と言っていたかなぁ」「~さんが理解しているから大丈夫だろう」と曖昧な認識のまま進めると、後から大きなトラブルに発展する可能性があります。
本記事では派遣先の立場から、派遣会社とのやりとりにおける認識のズレを防ぐために、確認しておきたいポイントを整理して解説します。
認識のズレが起きやすい場面
派遣会社とのやりとりでは、次のような場面で認識のズレが起きやすくなります。
- 体調面に関する連絡を受けた
- 欠勤・遅刻・早退に関する連絡を受けた
- 職場内で注意・指導したことを共有した
- 契約内容について協議した
- 派遣社員本人から相談を受けた
- 直接雇用への切り替えについて話し合った
これらはいずれも派遣先、派遣会社、派遣社員本人の三者が関係する内容のため「誰が、どこまで把握しているのか」が曖昧な認識になりやすい領域です。
電話だけで完結させない
派遣会社とのやりとりは電話で状況を共有することも多くあります。その場合に電話のみでやりとりを完結してしまうと、後から「言った、言っていない」でトラブルになることがあります。トラブルを回避するために、重要な内容(勤怠や契約事項など)については、電話の後にメールやチャットで記録を残しておくとよいでしょう。たとえば、
- 本日のお電話でお話しした内容の確認です。
- 弊社としては以下のように認識しています。
- 念のため、認識に相違がないかご確認ください。
といった文面でメールを相手に送信しておくと、認識の相違が生まれるのを防ぐことができます。
「誰が・いつ・誰に・何を伝えたか」を記録として残す
認識のズレを防ぐうえで、単に「連絡済」と記録を残しておくだけでは、後に対応に困る事態に陥る可能性があります。そのため、次のように連絡した内容を残しておくと安心です。
- 誰が
- いつ
- 誰に
- 何を伝えたか
- 相手の反応
- 相手からの連絡予定日
たとえば、派遣社員の勤怠に関する連絡の場合、「派遣社員Aさんの指揮命令者の〇〇より、〇月〇日、派遣会社の〇〇さまへ、遅刻が3日続いている状況を共有」「派遣会社側に連絡が入っていないとのこと、本人に確認し、本日の午後4時までに連絡が入る予定」このように記録を残しておくと、状況を正しく認識しやすくなります。
派遣会社任せにしすぎない
派遣社員の雇用管理は派遣会社にありますが、業務の指揮命令や勤怠管理(労働時間・衛生面・職場環境など)は派遣先の役割になるため、派遣会社の社員だからと派遣会社任せにしすぎず、派遣先の役割を認識し、必要な対応を行うことが大切です。
関連記事 : 派遣社員の受け入れがうまくいかない原因と改善ポイント(派遣先企業向け)
認識のズレを防ぐためのチェックポイント
派遣会社とのやりとりでは、次の点を意識すると認識のズレを防ぎやすくなります。
- 小さな違和感でも放置しない
- 曖昧な認識のまま進めず、確認を取る
- 重要な内容については、電話だけで対応を終わらせず、メール等で記録を残す
- 「誰が・いつ・誰に・何を」伝えたかを記録に残す
- 派遣会社任せにせず、自社側でも状況を認識する
特に勤怠関係やトラブル事案、契約関連などは後からトラブルになりやすいテーマです。小さな違和感を感じた時点で整理しておくことで、結果的に大きなトラブルを防ぐことにつながります。
派遣会社とのやりとりに不安がある場合は
派遣会社とのやりとりがうまくいかない、違和感を感じる、判断に迷う場合は早い段階で第三者の視点を入れることで状況を整理しやすくなります。当事務所では派遣会社側ではなく、派遣先側の立場から状況整理と判断のサポートを行っています。
「このまま進めてしまってよいのか」「派遣会社の説明に違和感があるがどこか相談先はないか」「社内でどのように整理すればよいだろうか」と迷われた場合は、必要に応じてお問い合わせフォームよりご相談ください。
